ファビウス株式会社(旧株式会社メディアハーツ)への差止請求訴訟の最終結果の報告
・2021年9月29日 ファビウス株式会社(旧株式会社メディアハーツ)差止請求控訴審について、
名古屋高等裁判所にて控訴棄却の判決が出されました。
・2021年12月9日 当団体はこの判決を不服として、名古屋高等裁判所に上告理由書兼上告受理申立理由書を提出しました。
2021.12.09.ファビウス上告理由書兼上告受理申立理由書
・2022年3月31日 上告申立の最高裁決定が届きました。上告棄却、不受理でした。
今般の最高裁決定は、あくまで上告理由(民事訴訟法312条1項又は2項)と上告受理申立理由(民事訴訟法318条1項)に当たらないと判断したにすぎず、本件表示が景品表示法の有利誤認表示に該当するか否かについて最高裁としての判断を示したものではありませんが、原審判決が是正されなかったことは誠に遺憾です。
しかし、本件事業者のウェブサイトは本件申入れ開始後から数回にわたって誤認が生じにくい方向で改訂されており、当団体の取組みによって一定の成果を得られたものと考えています。
また、原審の名古屋高裁判決は、スマートフォンの表示の特性やネット取引における消費者の行動特性について正しく理解しておらず、また、景品表示法の有利誤認表示の範囲を限定的に捉えるものであって、消費者保護に反する不当な判断といわざるをえませんが、本件訴訟を通じて明らかになった景品表示法を始めとする表示規制の問題点や課題について、引き続き検討の上、今後の消費者被害予防・救済のための取組みに活かしていきたいと考えております。